目標管理 (OKR)
EM-OS の OKR(Objective and Key Results)機能は、組織全体の戦略と日々の開発活動、プロジェクト、およびメンバーの成長を有機的に紐付け、形骸化しない目標管理を実現する機能です。
1. コアコンセプトと3階層アライメント
EM-OS では、目標(Objective)とその達成度を測る成果指標(Key Result)を以下の3つの階層で管理します。
🏢 組織目標 (Organization Objective)
└── 👥 チーム目標 (Team Objective)
└── 👤 個人目標 (Personal Objective)- 全社公開(オープン): 透明性を確保するため、登録されたすべての目標は全ユーザーが閲覧可能です。
- 目標の紐付け(アライメント): チーム目標や個人目標を作成する際、親となる上位の目標を指定することで、組織全体の戦略とのつながりを表現します。
- 進捗の自動ロールアップ(積算): 成果指標(Key Result)の進捗が更新されると、それに紐づく目標(Objective)の進捗率が自動計算され、さらに親となる上位の目標へと再帰的に反映されます。
2. 成果指標(Key Result)のタイプ
Key Result には、以下の2つの入力方法があります。
- 手動入力 (Manual): 自信度や数値を自身で確認し、手動で実績値を更新します。
- 動的成果指標 (Dynamic KR) [PROプラン限定]: EM-OS 内の各種データリソースと紐づき、システムが数値を自動集計・同期します。
指標の計算ロジック
進捗率は、設定した「開始値」「目標値」および現在の「実績値」から、以下のロジックに基づいて 0% 〜 100% の範囲で自動計算されます。
- 加算型 (Increase): 目標値に向けて数値を増やしていく指標(例: 「リリース件数を10件にする」など)。
- 改善型 (Decrease): 目標値に向けて数値を減らしていく指標(例: 「未解決のバグ件数を5件以下にする」など)。
- 閾値型 (Threshold): 目標値を超えた時点で 100% 達成とし、満たない場合は 0% とする二者択一の指標。
3. 動的成果指標 (Dynamic KR) の連携仕様 [PROプラン限定]
動的成果指標では、以下のリソースと紐づけることで、オンデマンド(「同期」ボタンのクリック)または定期ジョブによって実績値が自動同期されます。
| 分類 | リソース | 連携・集計ロジック |
|---|---|---|
| Engineering | 開発メトリクス | Four Keys などの計測された開発メトリクス(デプロイ頻度など)の期間内平均値を取得。 |
| Delivery | プロジェクト進捗 | 指定したプロジェクトの進捗率(%)をそのまま同期。 |
| Delivery | バックログ実績 | 期間内に「完了」となったバックログのストーリーポイント合計または件数を集計。 |
| Quality | 技術的負債 | 期間内に「解決済み」となった技術的負債の件数を集計。 |
| Quality | ポストモーテム | 発生したポストモーテム(障害振り返り)のアクションアイテム完了率を集計。 |
| Quality | バグ・障害解決 | 期間内に「解決」となったバグ報告の件数を集計。 |
| People | 組織サーベイ | 指定したサーベイの5段階評価質問に対する平均スコアを取得。 |
| People | 1on1実施率 | 期間内に対象メンバーが実施した「完了」ステータスの1on1件数をカウント。 |
| People | スキル適合率 | 期待されるスキルグレードに対するチームメンバーの適合率平均を取得。 |
| Reliability | SLO達成率 | 指定したSLOの期間内における稼働・品質達成率を取得。 |
| Cost | 稼働工数比率 | 工数実績より、指定したワークカテゴリ(開発・保守等)の占める稼働比率(%)を取得。 |
| Collaboration | Slack活動量 | 期間内の Slack 発言数とリアクション数の合計を集計。 |
| Product | プロダクト利用 | 指定した機能の期間内利用回数(アクション数)またはUU数をカウント。 |
| Architecture | ADR承認数 | 期間内に「承認 (Accepted)」となった技術意思決定(ADR)の件数をカウント。 |
| R&D | 研究開発 | 期間内に完了した R&D テーマ数や、作成されたアウトプット件数をカウント。 |
| Strategy | ロードマップ | 技術戦略ロードマップのマイルストーン完了率を集計。 |
| Skill Growth | 個人スキル達成 | 期間内に新たに「達成」として承認された個人スキルの件数をカウント。 |
| Commitment | 1on1 アクション | 1on1 で設定されたアクションやTODOの完了件数を集計。 |
4. 1on1 コミュニケーション連携
目標の形骸化を防ぐため、1on1 セッション中に個人 OKR の状況を確認・対話する仕組みが統合されています。
自信度(Confidence Score)
数値進捗は自動集計される場合でも、目標達成への手応え(自信度)は人間が判断します。
- 1on1 画面の左サイドバーにある「個人目標 (OKR)」パネルから、自身の個人目標と進捗を即座に確認できます。
- 自信度は
0.0〜1.0のスライダー操作で手軽に更新できます。
対話ログへの自動転記
1on1 セッション中に自信度のスライダーを動かすと、以下の変更ログが 1on1 の共有メモ(ノート)へ自動的に記録・転記されます。
システム転記例: 「目標『Q2のデリバリー加速』の成果指標『プロジェクトAの進捗』の自信度を 0.8 から 0.5 に更新しました。」
これにより、自信度の低下に気づいたマネージャーがその場で理由をヒアリングし、具体的なサポートアクションを決定するといった、健全なコミュニケーションの起点となります。
5. 期末振り返り・クローズフロー
サイクルの終了時、以下の手順で目標の振り返りと評価の確定を行います。
- 実績値の最終同期: 動的KRの同期を実行し、最終的な進捗率を確定させます。
- セルフ評価スコアの記入: システム進捗率を参考に、本人が
0.0〜1.0の範囲で最終セルフスコアを入力します。 - 振り返りコメントの記述: 期中の成果、工夫した点、および未達成だった場合の要因などを振り返りコメントに入力し、目標をクローズします。
6. プランによる機能制限(Plan Guard)
目標管理機能の一部は、ご契約のプランによって利用制限が適用されます。
| 機能 | Standard プラン | PRO プラン |
|---|---|---|
| 個人・チーム目標の作成・管理 | ◯ | ◯ |
| 組織目標(全社目標)の作成 | × | ◯ |
| 手動 Key Result の更新 | ◯ | ◯ |
| 動的成果指標 (Dynamic KR) の同期 | × | ◯ |
| 自信度・進捗の推移履歴グラフ (Trend Analysis) | × | ◯ |
| 1on1 画面での自信度スライダー更新 | ◯ | ◯ |
Standard プランの場合、PROプラン限定の機能(組織目標、動的KR、推移グラフ)にはロック表示または Pro バッジが表示されます。利用をご希望の場合は、管理者設定のサブスクリプション画面よりプランのアップグレードをご検討ください。
